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終活のススメ!エンディングノートをカスタマイズ【後編】

以前からエンディングノートっぽいものは我流で作成していたものの、それでは情報が乏しいように感じていたので、プロのエンディングノートを参考に自分流にカスタマイズしてみました。

tomomilog.hatenablog.com

今回の【後編】では、市販の『エンディングノート』をコピーし、バインダーを使ってカスタマイズしたものに自分の情報を余すところなく書いてく際、必要なことや注意したことなどです。

特に情報記入が必要と感じた項目

『私の基本情報と財産』の項目は間違えないようにそれぞれ書類やノートなどを見ながら記入していくため、結構な時間がかかります。

自分の基本情報

●本籍地や生年月日、血液型等

●健康保険証、運転免許証、パスポート、マイナンバーの記号・番号、保管場所

パスポート以外は持ち歩くことがある物なので、財布の中なのかパスケースの中なのか、いつもどこに入れてあるかは大切な情報だと感じます。

マイナンバーなど大事な情報を記入した場合、エンディングノートの保管場所にも気をつけたいです。

健康管理に関すること

●病院名・診療科・担当医・電話・診察券番号・受診内容

●既往症 病名・症状・治療期間・病院名

●飲んでいる薬  薬の名前・いつから服用か・病院・担当医など

●アレルギーについて

急に入院した時に大変役に立つ情報です。

意識がない場合は特に服用している薬の種類を医療機関に伝えてもらえるように、詳しく記入しておきます。

預貯金のこと

最近はインターネット銀行もあり、通帳がないため忘れず記入しておきたいと思います。

●預貯金口座について

金融機関、口座番号などの他にWEB用ID欄もあり。

注意!暗証番号について

購入した『エンディングノート』には、暗証番号を記入した場合【硬貨などで削るタイプの保護シール】を貼るようになっているのですが、基本は記入せず別の場所に保管するか、家族に口頭で伝えておくようにと記載されています。

加入している保険

社会保険以外に契約している保険について

生命保険、医療保険個人年金保険、火災保険、自動車保険、学資保険など。

保険会社・商品名・主な保障内容・証券番号・保険料・担当者・連絡先・保障額など記入欄多め。

家族が保険の存在を知らないと、保険金は受け取れないため全てしっかりと記入しておきます。

『死亡保険金は基本的に死後3年以内に請求しないと権利を失う』などの知識が書いてある箇所はマーカーなどで目立つようにして家族も必ず読むようにしておきます。

保険証券はまとまて一箇所に保管しておくことも大切です。

クレジットカード・電子マネーについて

●クレジットカード、電子マネー(PayPayや楽天Pay、LINE Payなど)

SuicaPASMOICOCAなどの「交通系ICカード

nanaco楽天Edyなどの「商業系プリペイドカード」など

カード番号・年会費・紛失時の連絡先等

最近は一気に現金払いから『キャッシュレス』の時代になってきています。

スマホのアプリで支払いができるのは大変便利です。

しかしできるだけメインを決めて、支払いをまとめることで家計簿がわりにもなり、ポイントも貯まりやすくなります。

カードの枚数や電子マネーのアプリを減らすことにより、家族がしなくてはいけない手続きも減りますので、定期的に見直すことも必要です。

有価証券とその他の金融商品一覧

●株、国債投資信託、債権などの「有価証券」

●純金積立、プラチナ積立、ゴルフの会員権などの「金融資産」

証券会社、口座番号、Web用IDなど。

我が家は有価証券に関して現在ネット証券しか口座を持っていないので、別のページにある『ネット証券、暗号資産』に記入します。

不動産のこと

●所有する不動産で自宅以外にも所有している土地や賃家があれば全て記入

登記簿記載内容には抵当権の設定の有無などできるだけ細かく書くようにとのアドバイス記載あり。

年金のこと

公的年金

国民年金、厚生年金、共済年金など。過去に加入していたものも全て記入。

私的年金

企業年金基金確定拠出年金など。

個人年金に関しては『加入している保険』に記入しておく。

借入金・ローンのこと

●住宅、自動車、教育、その他ローン

ローンやクレジットカードの未払いなどの負債や知人の借金の保証人になった「保証債務」も相続の対象になってしまうため、家族にはしっかりと伝えなければなりません。

借入先、借入額、返済方法、返済口座銀行名、借入目的等記入。

借入残高は変化するので、まめに書き換えておく必要がありますね。

現在のローン残高を把握できるので、自分でも将来の予定が立てやすくなります。

口座引き落とし一覧

金融機関の口座から自動引き落としされているものは全て記入しておきます。

引き落とし日も記入するので日常での管理も楽ですね。

クレジットカードで支払っている場合はカード名も書いておきます。

我が家は公共料金のほか、マンション管理費や通信費などほぼクレジットカードから引き落としているので、クレジットカードの支払日の把握にも繋がります。

スマートフォン(携帯電話)

スマホの中には写真や交友関係も含め、趣味嗜好が全て集約されていると言っても過言ではないはずです。

それこそ赤の他人に簡単に見られたくないかも知れませんし、たとえ身内でも誰でもどうぞという訳にはいかないかも知れません。

大変デリケートな物ではありますが、後々の処理を考えると『ロック解除のパスワード』を伝えるのはとても重要です。

この『エンディングノート』には契約会社や電話番号などの情報の他に記入欄が大きい項目が2つあります。

・残したいデータと保管場所

・消去、処理についての希望

これらの項目がそのままにされるととても心残りになるので、他に複製してUSBやパソコンへ保存しているデータの存在などもメモしておくようにします。

PC、タブレットなど

この項目もスマホと同じく、データの扱いは慎重にして欲しいので『ログインパスワード』の記入は忘れないようにしたいものです。

メーカーや型番などの他に、データについて残すもの、消去するものの希望を記入しておきます。

「譲りたい相手がいるならメモ欄に記入しておくように」とアドバイスも記載してあるので、痒い所に手が届く思いです。

アプリケーション、SNS

この項目は今の時代ならではの「本人しか知らない人間関係」があるため、急に連絡が取れなくなった相手のためにも「その後どうして欲しいか」の意思表示はしておくと良いですね。

LINE、TwitterFacebookInstagramの記入欄があります。

それ以外があればメモ欄に記入できます。

「アカウントを削除して欲しいかどうか」や、趣味のサークルなどでアカウントを作っている場合は、「追悼アカウント」などで連絡して欲しいのかどうかもチェックボックスで希望が伝えられるようになっています。

ネット証券、暗号資産

銀行についてや、証券についてはすでに記入するページがありましたが、我が家は主にネット証券なのでこのページにも記入しておきます。

もしもの時の各機関への連絡は電話で行うらしく、連絡先は忘れずに記入しておきます。

口座開設時に送られてきた書類は1箇所にまとめて保管し、保管場所もメモ欄に記入しておきます。

大切なもののこと

大切に所有していた物の「希望する処分方法」について記入しておきます。

親から譲り受けた物やブランド品、コレクションしていたものなど大切に扱って欲しい気持ちまでもしっかりと伝えます。

ただし、譲りたい人の名前を記入しておいても法的な効力はないので、必ずそうして欲しい希望がある場合は遺言書に書くようにするそうです。

わたしが感じたこと

以上ここまでが『基本情報』となり、次から『私の意志』の項目に変わります。

記入するのに結構多い量がありましたが、残しておかないといけない情報がこれほどあるのかと驚きました。

エンディングノート』に書き込んでいると、つくづくこの時代はデジタルがメインになっていると感じます。

ひと昔前にはなかったと思われる項目が全体をかなり占めています。

だからこそアナログ時代ではなかったパスワードやIDはしっかりと記録しておかないと後々困る状況になってしまいそうです。

しかも!記録しておいた方が、年々あやふやになってしまう記憶力に頼らなくてもこれからは超安心です!

『私の意志・履歴』で娘に伝えたいページ

『私の意志』では希望を記載できるのですが、主にチェックボックスにチェックを入れていく形ですので、いろいろな選択肢があることも知ることができました。

人それぞれ違う希望を持っているのですから、わたしも想像力を駆使して記入していきました。

『基本情報』と同じく、今のわたしが家族に伝えておきたい気持ちを精一杯考えました。

介護のこと

●介護してほしい人と環境について

●介護をしてくれる人に伝えたいこと

●介護のための費用について

病気の告知・延命治療のこと

●自分で判断できなくなった際に意見を尊重してもらいたい人の名前、続柄等

●告知について

●延命治療について

●臓器提供について

献体について

臓器提供に関しては健康保険証の裏面に記載欄があるなど日頃考えることはありましたが、献体に関しての項目を目にした時ドキッとしました。

自分の体をどうしてもらいたいのか、これって自分のことを曖昧にせず、生きている今も現実をしっかりと見るということなんですよね......。

葬儀のこと

●葬儀の規模について

●宗教について

●葬儀社について

●喪主に指名したい人

●葬儀費用の出どころについて

●葬儀の予算について

●戒名について

などなど『葬儀について』はページ数が多いです。

ここの特色としては「家族に任せる」のチェック欄が設けられています。

葬儀費用のことは今からしっかりと考えておこうと思いました。

納骨方法、お墓のこと

●先祖代々のお墓がある、すでに購入している場合は墓地名等

●新たにお墓を建てる場合は希望の納骨方法にチェック

●家紋について

●仏壇について

家紋を墓石に掘ってもらいたい場合は家紋のコピーを貼り付けるのも可となっています。

親族一覧

付き合いのある親族の名前、間柄、呼び名・愛称、もしもの時の連絡希望のチェックなどの記入欄があります。

友人・知人一覧

『親戚一覧』同様の一覧表ですが、交友関係はその時々で変化していくので、わたしは一年ごと見直して、書き直す必要がある部分のみ用紙の差し替えをしようと思っています。

その他の連絡先一覧

サークルや習い事、クリーニング屋さんなどの常連店や親しくしていた近所の方の情報一覧です。

特に会費や月謝を支払っているところは手続きが必要となりますので、忘れずに記入しておきます。

冠婚葬祭一覧

冠婚葬祭の内容や、出産祝いや引っ越し祝いなどご祝儀について記入しておくのですが、わたしは最近いただいたお祝いについても記入しました。

そうすることによって親戚や友人の状況も把握できることと、相手からして頂きっぱなしにはなっていないか確認できる記録にもなります。

大切なひとの命日一覧

命日はついついうっかり忘れがちなので、わたしにとっては忘備録としてありがたい項目です。

メモ欄には歴代のペットたちの命日も記入しておきました。

エンディングノート』が完成したまとめ

かかった金額は......

エンディングノート』購入 1,100円(税込)

100円ショップ 330円(税込)

コピー 22枚 220円

トータル1,650円でした。

ひとつひとつ考えながら記入するので、3日に分けて完成まで5〜6時間かかりました。

それでも今の気持ちを全て完璧に残せたとは思えないので、気持ちの変化と共に今後も書き替えていこうと思っています。

今回は必要としなかった情報

わたしの現状況では「関係ないこと」も含め、今は娘に伝えなくてもいい情報も沢山ありました。

ただあくまでも『今は』なので、今後必要になった情報はまた原本をコピーしてバインダーに加えようと思っています。

今はまだ必要ないと思ったページは省いています。

以下、現時点では省いたページ

家族関係図

相続を考える時に役に立つ表で、すでに亡くなっている親族も全て義理の兄弟の配偶者の名前まで記入していくのですが、遠い親族との付き合いがわたし自身積極的にしていないので割愛。

わたしの母は大勢いる母のいとことの付き合いがまだあるようなので、母のエンディングノートには記入しておいて貰えたら助かります。

遺産相続のこと

わたしには子供が一人だけなので特に必要ないと思いました。

孫や孫の配偶者が増えた頃記入しようと思います。

遺言書のこと

遺言書を作成しているか、相談・依頼している専門家はいるかどうかなどを記入します。

今回参考にさせていただいた『エンディングノート』には【自筆遺言書セット】がついています。

自筆証書遺言書の作成方法も詳しく記載されていますので必要を感じたら作成しておくのも安心かと思いました。

今はまだその時期ではないと感じたため書いていません。

私の趣味・嗜好

好きな食べ物、嫌いな食べ物、好きな音楽、好きな本......などなど、これらの情報は介護が必要になった時に役に立つそうです。

今のわたしの状況では娘が知ってくれていると思っているので記入していませんが、数年後わたしの興味が変わってきて、その時点で娘に伝えられていなかったら記入しておこうと思います。

ペットのこと

今の時点では我が家にはペットがいないため省きましたが、実家にわんこがいますのでこの項目は『エンディングノート』を購入する際、とてもポイントが高かったことを覚えています。

家族であるペットのことは残していく立場としては大変気がかりなことです。

内容はペットの名前、生年月日、性別などの他にかかりつけの動物病院やトリミングサロンなどの連絡先、ペット保険に関して等です。

もしものことがあった時、その後もペットが幸せに暮らしていける方法を考えておかなければなりません。

学歴と職歴

学歴は覚えている範囲で、職歴は年金加入の確認にもなるのでできるだけ思い出して記入しておかないと、年金受給時に担当者より聞かれるので損をしないようにしないといけません。

学歴と職歴から僧侶が戒名のヒントにされる場合があるとアドバイスに記載があります。

なるほど......そういうこともあるのですね。

今回は省いてしまいましたが、わたしも今後はまとめておくようにします......。

家族一覧

家族の名前、生年月日、続柄や携帯電話番号、メールアドレス等記入するのですが、同居をしていない家族のデータ全てまとめて記入しておきます。

我が家の家族は同じマンションの別の部屋に住む母と、独立した娘だけなので今回は省きました。

まとめ:早く腰を上げて一気にやる!

カスタマイズしてみて感じたことは、「いつかやろう」ではなかなか出来ないことです。

手をつけたらとても簡単で、思ったよりも時間がかからなかったので、完成した後の精神的な達成感と未来に対しての安堵感で作成する手間よりも得るものが大きいように感じました。

心の底から作って良かったと思えます。

そしてとても大切なことは、この『エンディングノート』を用意していると家族に伝えておくことです。

家族にだけすぐにわかる場所に保管しておくことで、いつ何があっても安心して暮らしていけます。

安心感と「は〜あ、やれやれ」な清々しい気持ちです!

今の暮らしを充実させるためにも『エンディングノート』はとてもオススメです!