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愛犬の肉球が毛羽立ってイソギンチャクみたい!?対処法は?

マロン1才の頃

2018年、ワイマラナーのマロンの介護中に肉球が変化してしまっていたエピソードを記録に残しておきたくて、当時調べたことや獣医さんからのアドバイスなどをまとめました。

記事内に「角化症」という犬の肉球がかなり毛羽立っている写真がありますので、苦手な方はご注意ください。

ワイマラナーはどんな犬種?

マロン生後5ヶ月、すでにかなり大きい

『ワイマラナー』は最近ではよくテレビのCMにもよく起用され目にする機会が多くなりましたが、わたしの周囲では知らないひとが多く、まだまだ珍しい犬種のようです。

凛とした佇まい。引き締まった筋肉。とても美しい犬種です。

美しい狩猟犬!別名「グレー・ゴースト」

森林の中ではグレーの被毛が保護色となり、獲物にとっては姿を見失ってしまうことから、"灰色の影"や"灰色の幽霊"という意味の「グレー・ゴースト」と呼ばれています。

ワイマラナーの犬種はドイツ原産です。

18世紀末ごろに誕生したのではないかという説がありますが、記録がほとんど残っていないためさまざまな説があります。

ドイツのワイマール地方の貴族たちが独占して飼育していたことから、ワイマラナーの犬種名の由来になりました。

20世紀まではドイツ国内からワイマラナーの情報すら出されていませんでした。

ワイマラナーは大型犬です

オスの体高が59〜70cm、体重は30〜40kg

メスの体高が55〜65cm、体重は25〜35kg

しっかりとした骨格でしなやかな筋肉、身体能力が高く動きは俊敏で、足には水かきがあるので泳ぎも得意。

嗅覚も非常に優れています。

愛情深く飼い主に忠実で非常に賢いため、近年アメリカでは人気が高い犬種となりましたが、日本ではまだまだ珍しい犬種であると言えるでしょう。

魅力たっぷりのワイマラナー

クリスとはいつもじゃれあってばかり

今住んでいる土地でお世話になっている動物病院の先生も生前のマロンのことを「この地域で初めて見ました」と仰るくらい近所には同じ犬種がいませんでした。

お散歩中も通りすがりの犬好きの方から「ワイマラナーですか!?写真とってもいいですか?」と聞かれました。

「もちろん、どうぞ!」です。

ワイマラナーって可愛いんです。

それなのに道を歩いていたら小さいお子さんから怖がられていました。

一般的なワイマラナーって精悍でカッコいいのですが、マロンは女の子にも関わらずどうも顔が怖かったようです。

でも!性格は温厚すぎるくらい優しいし、マロンは特に臆病で小型犬から吠えられると悲しくて急いで家に帰るような怖がり屋さんでした。

無駄吠えもしない、本当に穏やかな性格の犬種です。

マロンより後に我が家の家族になったミニチュアシュナウザーのクリスとも大変仲が良くて、なんでもクリスに譲ってあげる心優しいコでした。

過去にわたしがトリマーの専門学校に通っていた時に、数頭いたワイマラナーたちの『温厚さ』に授業中幾度となく助けられた経験から、その時からワイマラナーの魅力にどっぷりハマっていったのです。

マロンが原因不明の下半身が不自由になりました

2018年6月、マロンが10才10ヶ月になった頃、突然下半身が動かなくなりました。

お散歩中なんとなく足がヨロヨロしていたので、「最近暑くなってきたから朝6時からのお散歩では辛いのかな。明日から5時台に変更しようかな」と思った翌日から全く立てなくなりました。

痛みはなさそうで食欲もあるし普通に眠れているようでしたが、後ろ足に力が入らないのです。

全く立つことができなくなったことに病院では「老化が原因のひとつ」との診断でした。

それと『ワイマラナー』のような希少種にとっては原因不明の症状があり得るらしいのです。

突然自由を奪われたマロンの今後を考えながら、先生と相談しながら介護の仕方を模索していきました。

定期的に獣医さんに訪問診療していただきながら、わたしの母がマロンにつきっきりの介護生活となったのです。

マロンの肉球が、亀の子たわし!?イソギンチャク!?

何これ!?状態のマロンの肉球

マロンの爪切りは普段からわたしがしていました。

マロンの介護が始まってからも爪切りはしていたのです。

なのに3ヶ月ほど経ったある日のこと、「あれ!?マロンの肉球が変化してる?」とよく見たらすごく毛羽立っているんです!

前回の爪切りの時はそんなことなかったのに?

そもそも肉球とは!?

犬の足の裏にある肉球は地面との摩擦や小石などでも怪我をしないように足裏を保護してくれています。

肉球のそばには動脈もあり、雪の上で肉球が冷えても動脈で血液があっためられて体内に戻るので、体が冷えないようになっています。

ただし足裏の冷やし過ぎは厳禁です。

しかも肉球の周りには汗腺があって汗をかけるのです。

とても大事な部分です。

毛羽立っていると言っても毛ではないんです

ハサミで切り取ったのはプラスチックのようでした

右後ろ足の肉球が変わり果てた姿に!?

わたしは「こんな風になった肉球は初めて見た」と驚きました。

触ってみるとかなり硬いので毛ではないのです。

硬さは亀の子たわしくらいで、見た目はイソギンチャクのよう!?

乾燥が原因なら保湿しないといけないのですが、このままだと保湿クリームどころか何も塗れません。

そこでハサミでチョキチョキと切ってみました。

ハサミで切っている間、マロンは気持ち良さそう。

「あれ?嫌がらないね」

爪切りと違って肉球は触られても嫌じゃなさそうでした。

チョキチョキチョキチョキ......。

切ったのはもちろん毛ではなく皮膚の表面の角質層という硬くなっている部分なのでまるでプラスチックのようです!

かなり切ったので見た目はマシになりましたが、まだ硬さは残っています。

獣医さんの診断は?

毎日目のチェック。片目が充血していた。

先生の診断では「もしかして肝臓からの原因も可能性がある」とのことでした。

肝機能に問題がある場合は「肝皮症候群(表在性壊死性皮膚炎)」が考えられるそうです。

肝機能がひどく低下して栄養状態がとても悪くなり、栄養をうまく代謝できないのだそうで、

しかも食欲が落ちて元気がなくなるらしいのです。

でもマロンは食欲旺盛!

いつも通りの食事の時間が大の楽しみなのでそれは考えにくいのです。

そして、目が黄色くなっていないかどうか。

「肝臓の機能が低下すると目が黄色になるのでマメにチェックしておくように」とのことでした。

その後も「ちょっと見せてね」とわたしが見た時もまだ黄色くはなっていません。

片目だけ充血してたので先生に電話で報告をしたら、「まだ様子を見ましょう」とのお返事でした。

やはり角化症の可能性!?

肉球の角化症になる原因を調べてみると、

  • たとえ若くてもアスファルトの上を歩いたり、フローリングの化学薬剤などが原因で肉球が硬化していく
  • シニア期になると角質に厚い層ができてガサガサになる
  • 老化
  • 肝機能の低下

角化した部分から雑菌が入り込んで感染症にかかることもあるので、角化がひどい場合は獣医さんに診てもらう方が良いとのことでした。

マロンの場合、原因がわかった!?

マロンの保湿クリーム

肉球そのものには乾燥から守る自衛機能があるのでお散歩の後は水で洗うよりもタオルで拭くくらいの方が良いそうです。

それを知ってマロンの角化症の原因がわかりました!

その頃、オムツがずれてしまうことが多く、よく足がウ◯チまみれになってしまってその都度ぬるま湯で拭き取っていたのです!

水で洗うことも乾燥の原因なのに、ましてぬるま湯だったのでさらに乾燥をひどくしていたのですね!

洗った後は乾燥も完璧にしておかないといけません。

獣医さんに相談したところ、保湿クリームを処方していただきました。

右後ろ足が一番ひどいのですが、左後ろ足も少し角化していましたので、それからしばらくは保湿クリームで保護していました。

マロンは介護生活1年で虹の橋を渡りました

2019年5月9日の夜、マロンは息を引き取りました。

介護が始まってから約1年、わたしの母はマロンの横に布団を敷いて夜中も看病してくれていたので、寝不足続きでかなり疲れていましたが、マロンが旅立った時の母の悲しみ方は相当なものでした。

あれだけ一生懸命介護していたにも関わらず、「ああしてやればよかった」「マロンはこう思っていたんじゃないか」と後悔しているようでした。

でも獣医さんも動物霊園の方々も、皆さん「希少種が10年以上生きていられたのは珍しいことですよ」と言っていただけて、マロンも母もとても頑張ってくれていたと思います。

ミニチュアシュナウザーのクリスの世話もありましたので、もちろんわたしも娘も協力していたのですが、それでも母は大変だったと思います。

寝たきりになると皮膚が床ずれ(褥瘡)にならないように寝返りを打たせてあげるのですが、大型犬は大きくて重いので、向きを変えるだけでも女性の力では一苦労です。

排泄物の量も多いので、オムツがずれて失敗してしまった時の処理はかなり時間がかかっていました。

そんなに大変な思いをしても、やはり我が子は可愛いのです。

わたしもブログでマロンの介護のことを書いていたのですが、悲しくてそのブログはやめてしまいました。

今はクリスだけなので、クリスも遊び相手がいなくなって寂しそうです。

クリスはお散歩中、小型犬にはあまり興味を示さないのに、大型犬が近づいてくるとマロンを思い出すようで、一緒に遊びたそうに尻尾を振っています。

マロンは今頃、先にお空へ逝ったみんなと仲良くしてるのかな〜。