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墓じまいの流れとは?我が家が経験したお墓の引っ越し

 


我が家は2021年に墓じまいをしました。

少子化の時代、今後お墓についてはますます避けては通れない問題となることでしょう。

生前整理の一環として、わたし自身が元気なうちに行動に移せてホッとしています。

何もかもわからない状態からどのような流れで進めたのか、経験したことや勉強になったこと、一番気になっていた費用のことなど書き留めておきたいと思います。

墓じまいとは?

ここ最近、お墓の守りをどうするかが問題になってきています。

  • 子や孫に負担をかけたくない
  • 遠方でお墓参りになかなか行けない
  • 夫婦が長男長女で両家のお墓を守らなければいけない
  • 経済的負担がある

など、各ご家庭のそれぞれの理由から永代供養を考えられる方が増えているそうです。

永代供養をしたいと思ったら、まずは法律で決められた行政手続きが必要となります。

お墓に納められている遺骨を勝手に別の場所に納骨したり、廃棄したりすることはできないので、新しい納骨先を探し、元の墓石を撤去して墓所を更地にして使用権を返還するところまでを『墓じまい』と考えられているようです。

我が家も父のお墓が少し遠方だったため、母が永代供養をしたいと希望しました。

母も今後孫の代にまで遠方の墓守を任せるのはかなりな負担を強いてしまうと思ったようです。

ひとり娘であるわたしも自分が永眠するお墓のことも考えたかったので、2020年11月に動き出しました。

墓じまい、どうすればいいか分からなかった

永代供養とは、供養料を事前に一度支払えば、寺院や霊園などで遺骨を預かり「永代にわたって」供養してもらえることです。

宗旨・宗派に関係なく、また身内や後継ぎがいなくても預かってもらえることが多いようです。

 

永代供養なら将来わたしの娘に負担がかかりません。

早速永代供養で納骨できる先を探そうとインターネットを使って近所から探し始めました。

我が家の墓じまいの流れ

2020.11 新しい納骨先を探す

ネットの検索サイトに希望の墓地、霊園の資料を一括請求しました

2020.12 墓地の見学へ

資料請求した中の墓地へ石材屋さんに連れて行ってもらいました

2020.12 墓地の決定と契約

墓地の契約は全て石材屋さんを通してして貰えました

2021.5 墓石デザイン決定

最終的な打ち合わせ。

墓じまいまでゆっくり時間をかけて考えられました

2021.6 父の二十五回忌法要と墓じまいを同時にしてもらう

今までお世話になっていたお寺さんに法要の費用と一緒に墓じまいの費用も包みました

2021.10 新しいお墓に納骨

法要は納骨する方のこれからお世話になるお寺の住職さんにお願いしました

 

お墓を検討しはじめてから納骨まで一年ほど経っているのは、父の二十五回忌法要に合わせたかったのと、真夏の納骨は熱中症になるひとが多いという理由で期間が空いたからです。

すぐに納骨までしたとすれば1〜2ヶ月で完了していたでしょう。

 

ただし改葬許可証の手続きで引っ越し前のお墓がある市の役所へ行く必要があったのと、お世話になったお寺さんに諸々相談しに伺うなど墓じまいの日までに3回ほど行きましたので、やはり期間にゆとりがあったお陰で慌てなくて済みました。

樹木葬とは?

我が家が選んだお墓は『樹木葬』でした。

墓石の代わりに樹々をシンボルとしていて、シンボルツリーの代わりにガーデンタイプのお花が植えられていることもあるようです。

永代供養がほとんどで、代々お墓を継いでいくことが難しい家庭や、ご夫婦二人などの少人数の契約が多いようですが、独り身の息子や娘も一緒に検討される場合もあり、もちろんわたしも将来は一緒に眠りたいと思っています。

費用は少人数の場合は20〜80万円ほどです。

費用に含まれているのは

  • 使用料
  • 埋葬料
  • プレートと彫刻料
  • 苗木代
  • 管理費・維持費

などです。

管理費や維持費が最初に支払った費用以外は今後一切かからない点がありがたいのです。

我が家の場合も全てパック料金になっている印象で、最初に提示された金額から余分に費用が一切かからず大変助かりました。

しかも永代供養の場合「お墓を掃除する」というプレッシャーからも解放されました。

お正月やお彼岸などには「お墓参りに行かなければ」と気になっていたのですが、今は参りたい時にお参りする感じで気持ちがとても楽です。

ネットサイトでのお墓探しがとても便利!

今は全国の墓地や霊園の情報をインターネットで探せる時代です。

我が家の場合は、なるべく自宅から近くて交通の便が良く、永代供養をお願いできる所で検索したところ、3件気になる所がありました。

そのままそのサイトから資料を一括請求できるので大変便利です。

資料請求して数日後、各墓地、霊園を担当している石材屋さんそれぞれからパンフレットなどの資料が届きました。

そして母と検討して1件見学をしてみることになったのです。

最初、石材屋さんへの印象が最悪だったエピソード

まずパンフレットで検討してから見学をしてみたい墓地の担当石材店にお電話してみました。

すると電話をとった若い女性の態度がなんとも言えない程の酷い態度!!

ただ担当者に繋いでもらうだけの数秒で、そんな横柄な態度が取れるものでしょうか?

お墓を引っ越すなんて一生に何度も経験するような事では無いと思うのです。

そんな、一生に一度かもしれない経験にこの女性が関わることが許せませんでした。

担当者が電話口に出てこられましたが、わたしは「申し訳ありませんが、やはり今回は結構です。電話に出られた女性の態度が許せませんでしたので」とはっきりお断りしました。

その担当者からすると、電話がかかってきて繋いでもらったらクレームを伝えられて驚かれたと思います。

お墓探しのネットサイトはフォローも親切でした

そこで問題が発生です。

気になっている墓地へ見学しに行きたいのです。

でも電話でこちらからお断りしてしまっているのです。

「さてどうしたものか」と思い切ってお墓探しのパンフレットを一括請求したサイトの会社へ直接お電話してみました。

相談に乗ってくださるかわかりませんでしたが、何か方法はないものかと思いました。

すると対応してくださった担当の男性、Kさんがとても親切だったのです!

わたしとしては希望の墓地へ見学に行けるのなら、他の石材屋さんでも良かったのでその旨尋ねました。

しかし返答は「そのお寺さんはそこの石材屋さんしか扱っていないんです」とのこと。

残念がっていたわたしにKさんは「では同じ石材屋さんではありますが、他の支店の方が担当になって頂けないか確認してみます」とおっしゃってくださったのです。

その後すぐに先方に問い合わせてくださったようで、Kさんはご丁寧にもその後の段取りを改めてご連絡くださり、その後石材屋さんの別の支店の新しい担当者の方から無事お電話がありました。

その際は墓地・霊園検索サイトの担当Kさん、ありがとうございました!

ネットサイトって実際のところお顔が見えない得体の知れない存在のような気がしていましたが、ちゃんとした会社であり、お客様窓口もあり、きちんと対応してくださるのだと少し驚きました。

結果、とてもいい石材屋さんとの出会いがありましたので、資料請求をしてみて良かったです!

石材屋さんの担当さんがとても親切でした

最初のイメージがとても悪かったため、別の支店とはいえ少し警戒をしながら新しい担当さんとお電話でやり取りしたのですが、わたしと同年代のとても優しい口調の方でした。

担当の方とはその後お電話での相談が多かったのですが、お墓への見学や契約など納骨までの間5回ほどお会いしています。

こちらのことをとても配慮してアドバイスを沢山くださって、大変ありがたかったです。

納骨日までお寺の住職さんとの間に入って全ての手配をしてもらえたので、こちらは指示してくださったことだけをしていた感じで、墓じまいで面倒なことは改葬許可証の手続き以外ありませんでした。

意外だった費用のこと

墓じまいで一番気がかりだったのは費用のことでした。

新聞やテレビなどでは『墓じまいで揉めた』とか『お寺側から墓じまい費用を400万円提示された』とか恐ろしい情報を目にしていたので、あまりにも予算以上だったら墓じまいは諦めるつもりだったのです。

ところが、実際の費用は意外なお安さでした。

金額は関係者さんへの配慮等、少しぼやかしますが

  • 樹木葬・墓石代込み ネットサイトに記載の価格ポッキリ!他一切かからず!
  • 墓じまいを依頼した石材屋さんへ墓石撤去代金 約15万円
  • 当日作業してくださった3人の方への心付けは別でお渡し
  • 墓じまい費用は「お気持ちで」とのことだったので◯十万円包む(法要代は別途)
  • 納骨日新しいお寺さんへ納骨の法要費や石材屋さんの立ち会い費諸々40,000円程
  • 他、お花やお線香諸々

 

合計金額はの『お安めで見積もってもらった軽自動車』の新車1台分くらいでした。

「400万円かかった」などの情報はあくまでも特別な金額だったようです。

でも今までお世話になったご住職さんからの「お気持ちで」というお言葉には困ってしまいました。

我が家に余裕があれば沢山ご寄付させていただきたいのですが、母も年金暮らしです。

本当に『気持ち』だけお包みすることになってしまいましたが、今までお世話になっていたところがとても親切なお寺さんだったことを改めて感謝しました。

 

先祖代々お世話になっているようなお寺さんの場合は、檀家さんに離れてもらいたくないためにお高めの費用を提示する場合もあると聞きました。

あとは親族との意見の相違で墓じまいをしたくても儘ならないことも沢山あるようです。

 

我が家の場合はわたしも娘もひとりっ子のため、父のお墓の引っ越しに関して親戚の問題はなかったので、スムーズにいったパターンだと思います。

墓じまいを検討される時は、費用面と合わせて、お寺さんや親戚への相談・確認は必須かと思われます。

墓じまいは早めに行動を

今回墓じまいを経験した感想は『早めに腰をあげて良かった』ということに尽きます!

墓地が決まればあとはほとんど石材屋さんが動いてくださったのですが、納骨式までの間はプレートのデザインを決めたり、父の二十五回忌法要の日取りに合わせて墓石の撤去の手続きをしたりはしましたが、ゆっくりと決めていけた事がとても良かったと思います。

じっくりと希望に合ったお墓のスタイルを考えられるので『我が身が元気なうちに』がとてもオススメです。

これもご縁と運とタイミングが必要なので、わたしがあの時行動に移し、検索サイトで資料請求して良かったとつくづく思います。

とても大きな終活・生前整理になりました!